問われる周碩穎・福岡弁事処長の対応
日本李登輝友の会メールマガジン「日台共栄」 より転載
「日台共栄」編集長 柚原正敬
長崎県の金子原二郎知事が9月12日の定例記者会見で、「中国は一つ」という前
提の下に台湾を中国の「一地方政府」「自治体」などと発言した問題で、21日、「発
言の撤回や謝罪はしない考えを改めて表明した」(読売新聞「長崎版」)という。
11月19日には、自らが会長をつとめる長崎県日中親善協議会のホームページの
同様の表記を訂正したり削除したりしたものの、「台湾は中国の一地方政府」という見
解は「政府と県の考えに違いはない」と強弁して撤回しないのだという。
その上、撤回しない理由として、新たに「台湾は何も言ってこない」ことや「
そういう(批判をする)人たちは限られている」ことを挙げている。
つまり、台湾側がなにも言ってこないから、批判は一部だから、自分の発言は
正しいと言って、まるで台湾側に責任があるような言い方をしているわけだが、「台湾
は中国の一地方政府」という見解が政府見解と一致していないどころか、外務省でさえ
「金子知事の言う政府見解は違う」と明言していることは、本誌で何度も指摘した通り
である。
これは、責任を転嫁して黒を白と押し通そうとする詭弁以外のなにものでもな
い。往生際が悪いとは、このことだ。卑怯でさえある。
しかし、先にも述べたように台湾側の対応には精彩がない。知事発言に注釈を
付け加えた際、台北駐福岡経済文化弁事処の周碩穎(しゅう・せきえい)処長は「特に
言うことはない」と述べたというが、「台湾は中国の一部」のままにしておいていいの
だろうか。
金子知事は、李斌(り・ひん)在長崎中国総領事館領事の「注釈を加えた後も
意味に違いはなく、正しい発言だと思う」と述べたことに力を得て、台湾側に挑戦状を
たたきつけたのだ。
台湾側としては、長崎県側とこれ以上関係を悪化させたくないという思いもあ
るだろうが、表敬訪問を断られ、その上「台湾は何も言ってこない」と侮られ、それで
いいのだろうか。これに応えなければ、「台湾は中国の一部」という知事発言は定着し
てしまう。周碩穎処長の対応が注目される。
■台北駐大阪経済文化辨事処福岡分処 周碩穎処長
福岡市中央区桜坂3-12-42
TEL:092-734-2810 FAX:092-734-2819
E-mail:teco-fkk@earth.ocn.ne.jp
台湾は中国ではない 金子知事は発言訂正を!
■金子知事定例記者会見(9月12日)
台北駐福岡経済文化弁事処長の表敬訪問への対応について
http://www.pref.nagasaki.jp/koho/governor/kaiken/20080912/20080912.html#no8
■長崎県国際課(国際交流班)
〒850-8570 長崎市江戸町2-13
TEL:095-895-2087 FAX:095-827-2487
メール:s00740@pref.nagasaki.lg.jp
■金子原二郎長崎県知事
知事への提言:https://www.pref.nagasaki.jp/koho/goiken/goiken_form.php?nshu=2
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知事の「台湾発言」謝罪の考えなし…「批判する人は限られている」
【11月22日 読売新聞】
金子知事は21日の定例記者会見で、「台湾は中国の一部」と発言したことにつ
いて、発言の撤回や謝罪はしない考えを改めて表明した。
金子知事は「政府と県の考えに違いはない」とし、「台湾は何も言ってこない
。(この問題を報じた)記事を読んだが、そういう(批判をする)人たちは限られてい
る」と述べた。
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