永山英樹
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【連載にあたって】「日中友好」に反対する日本の政党は存在しないが、「友好
」とは基本的に中国への「従属」。そこで、各党は中国の影響下に置かれている
のではないかとの疑念に駆られた私は、それぞれの「媚中度」調査を試みた。そ
れは電話で「台湾は中国の領土か否か」に関する各党の見解を質問すると言うも
の。台湾は国際法上、そして事実上、中国には帰属しない。それはもちろん日本
政府の見解でもある。一方中国は「中国の領土だ」と宣伝しているが、それは侵
略主義国家ならではの荒唐無稽な主張で「キューバは米国の領土だ」と言うに等
しい。果たして各党は真実に従い、この領土欲に満ちた中国の宣伝を受け入れな
いでいるだろうか。調査は平成二十年十月十七日に実施した。
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4、民主党
日本の政党は「台湾は中国の一部」と言う独裁覇権国家=中国の不実の宣伝を受
け入れてはいないだろうか、との疑問から始めた電話調査だが、これまで共産党
、公明党、社民党のすべてが、それを受け入れていることが判明した。
そこで次の調査対象は民主党本部だ。
電話に出たのは同党政策調査室の外交担当者。そこで早速「台湾を中国の領土と
考えているか」と、党の見解を尋ねてみた。
相手は頭が切れる理論家タイプの男性。次のように専門的な話を一方的に喋りだ
した。
———台湾の一方的な独立も、中国の一方的な併合を認めないのが党の立場。
———台湾の住民が意思を明示しているか、国際的に認知されているかが問題。
———国連での代表権は中国が持つ。だから台湾は中国のものと言えるだろうが
、それとは違う現実もある。
———国際法上、いろいろな経緯がある。だから台湾がどこのものかは明確には
定まっていない。中華人民共和国は台湾を実効支配していない。
矛盾だらけで何を言っているのかよくわからないし、そもそも答えになっていな
い。つまり質問に答えたくないのである。それはなぜか。要するに中国との関係
に配慮しているのだ。
それでもう一度「台湾は中国の領土か」と聞いた。するとまた「いろいろな経緯
がある・・・」と喋りだすのでそれを遮り、今度は「日本政府は台湾を中国領と
は認めていないが、民主党はどうか」と、少し質問を変えてみた。
「政府見解」を出されると、さすがに対応せざるを得なくなるらしい。「もちろ
ん民主党はそれに従う」と答えた(公明党と同じ展開だ)。
「それならば民主党は、台湾は中国の領土ではないと言う立場か」と確認すると
、「それはそうだが・・・」と言いながら、またしても「いろいろな経緯がある
・・・」と言葉を濁す。
そこで「領土問題は白か黒かの問題。はっきり答えることができるはずだ」と迫
ると、「領土とは?」と逆に聞いて来る。あくまでも回答拒否の構えだ。
「台湾は日本の領土ではないですね。それでは中国の領土か、と言うことだ」と
さらに追い詰めると、「外交上、声高に言えないこと、言えることがある」など
と言う。
「と言うことは、中国領ではないという立場ですね」と念を押すと、ようやく「
そうだ」としながらも、「だがいろいろな経緯が・・・」と、また始まった。
もうたくさんだ。そこで「わかりました」と言って話を打ち切ろうとすると、相
手はほっとしたのか、小さな声で「ご理解下さい」(はっきりと言えないことが
あるのです)と囁くのだった。
民主党は共産、公明、社民三党のようなおかしな「党の決定」はないようだが、
しかし事実上はここもまた中国の「言論統制下」にあるようだ。もしそうでなけ
れば、台湾は中国か否か、つまり白か黒かをはっきりと論じることができるはず
である。
たとえ「台湾は中国領ではない」と認識していても、それを国民に表明できない
と言うのなら、認識していないのと何の変わりもない。
各政党がこのように、外国の影響下に置かれているのを見ると、暗澹たる気持ち
になるのである。
次は最終回、自民党の回答についてだ。
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日本共産党に叱られるー台湾は中国だ!と (政党の媚中度調査1)
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公明党本部、狼狽—政府見解違反を指摘され (政党の媚中度調査2)
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-537.html
社民党国際部—黙秘で却って疑われる「悪事」 (政党の媚中度調査3)
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