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  • 2014年9月25日木曜日

    「台湾の声」【週末】【 27 大阪、 28 東京】台北市長候補者・柯文哲氏を励ます会

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    「台湾の声」【李登輝元総統の来日三大関心】癌治療、代替エネルギー、肉牛飼育

    日本李登輝友の会メールマガジン「日台共栄」より転載

    ———————————
    1>> 李登輝元総統の来日三大関心は癌治療、代替エネルギー、肉牛飼育

     来日中の李登輝元総統は昨9月22日は川崎市内にある東京電力の浮島太陽光発電所を訪問、同行
    した江口克彦・参議院議員や和田政宗・衆議院議員とともに約1時間半にわたって太陽光発電の現
    状を視察されました。

     かわさきエコ暮らし未来館の2階の展示室を拝観後、3階で東電側の説明を受けましたが、電気代
    や送電による漏電量などについて20分ほど質問。かなり専門的な質問に東電側も戸惑った様子でし
    た。

     今回のご来日では2日目の20日午前、宿泊先のホテルに専門家を招聘し、最新の癌治療法「ホウ
    素中性子捕捉療法」(BNCT)についての説明も聞かれています。下記にその記事をご紹介しま
    す。

     また、今日から訪問される北海道では和牛(肉牛)の飼育状況も視察される予定です。これは、
    あまり振るわない台湾の和牛飼育を盛んにして台湾の牧畜産業を発展させたいということから、日
    本の和牛飼育の現場を訪れるものです。

     今回のご来日は19日の記者会見でも明かされたように、最先端の癌治療法、代替エネルギー、肉
    牛飼育の現状を視察することを目的とされています。日台関係がこのような観点からも展望できる
    ことを教えられるとともに、そのエネルギーに驚かされます。やはり常人ではありません。

    ◆浮島太陽光発電所
     http://www.tepco.co.jp/csr/renewable/megasolar/index-j.html

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    李登輝元総統、日本の次世代がん治療技術に大きな期待/台湾
    【中央通信社:2014年9月20日】
    http://news.livedoor.com/article/detail/9274346/

     (東京 20日 中央社)5年ぶりに日本を訪れている李登輝元総統(=写真左)は20日、大阪で行
    われた最新のがん治療法「ホウ素中性子捕捉療法」(BNCT)に関する会議に出席し、専門家らの講
    演や解説に耳を傾けた。

     李氏は自身も過去に大腸がんと皮膚がんを患っており、がんが台湾の人々の主要な死因であるに
    もかかわらず、経済的な理由で治療を受けられない人が多くいることに触れ、高額な費用を必要と
    せず効果の高いBNCTに注目していると述べた。

     また、同治療法に関して世界一の技術を持つ日本に、台湾に対して技術提供を行ってほしいとの
    考えを示した。

     今回の訪日は日本李登輝友の会の招きに応じたもので、李氏は20日に大阪、21日には東京で講演
    を行う。

                                   (楊明珠/編集:杉野浩司)

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    2>> 【読者の声】東京講演に感激、素晴らしい講演、第2の故郷にお帰りなさい

    ◆東京講演に感激  K・K(東京都、主婦)

     昨日、李登輝先生の東京講演に参加させていただきました。とても感激、感謝の気持ちでいっぱ
    いになりました。

     先ほどほんの気持ちばかりですが寄付金1口、振り込みました。明日か明後日にはおそらく確認
    出来ると思います。

     夫は京都大学の研究者で、台湾の大学との共同研究も多く、昨年12月に台湾での京都大学同窓会
    (?)の会合で、李登輝先生の講演を拝聴、感激して帰国しました。他にもさまざまなご縁を感じ
    る事が多く、お元気なお姿で大変うれしく思いました。

     ささやかな気持ちばかりの額ですが、お役に立てて頂ければ有り難いです。どこかに名前を載せ
    て頂けるようでしたら、夫の名前でお願い致します。図書館が完成しましたら、是非拝見に伺いた
    いと思います。

    ◆素晴らしい講演  K・S(東京都、会員)

     昨晩は李前総統の大変素晴らしい講演を聞く事が出来ました。また91歳とはとても思えないお元
    気な姿も拝見いたしとても充実した日となりました。心より御礼申し上げます。

    ◆第2の故郷にお帰りなさい  東郷 光典(千葉県)

     李登輝先生、第2の故郷にお帰りなさい。 たった1週間の里帰りですが、心ゆくまで楽しんで下
    さい。

     今回は奥様とお嬢様方が御一緒だそうですね。御孫さんの坤儀(どういう意味があるのでしょ
    う?)さんは同道なさらないのでしょうか?

     北海道は、貴国の若者等にとても人気の観光地なので少し残念な気もします。とにかくお疲れに
    ならないように御自愛頂き、可能な限りいつまでもお元気でいて下さい。

     そして、何度でも繰り返し「里帰り」頂きたく切に祈ります。出来れば先生方御一家、取分「音
    楽・芸術面に詳しい」文恵夫人にお聴き頂きたい楽団が有ります。「市立柏高校吹奏楽部」がそれ
    です。

     私は、台湾国の音楽愛好家に是非一度、彼等の「二つと無い唯一無二の」コンサートを体験頂き
    たいと深く念願します。 「生演奏でアマチュアの枠を軽々と凌駕し、此処まで精緻なアンサンブ
    ルと磨き抜かれた美しい響き」に驚かれるでしょう。

     まるで「スコア(総符)が見えるように、書かれた音符が全て聴こえてくる」のです。 彼等の目
    標は「セルジュ・チェリビダッケ」がミュンヘンフィルと実現した「世界最高水準の生演奏」なの
    です。

     彼等に「チェリビダッケの存在」を紹介したのは、かく言う私。 吹奏楽というとアメリカ流の
    「ガンガンうるさいだけの演奏」と相場が決まっていました。

     そこへ縁有って、私が「市柏」吹奏楽部に関わって、10年かけて顧問(現音楽監督)の石田修一先
    生とタッグを組んで「今までの吹奏楽ではあり得なかった水準の演奏」に引き上げました。 この
    吹奏楽部は「世界最高水準」である事を断言致します。

     是非一度演奏を聴いてやって下さいませんか。御願いします。 その体験は貴国の同好の若者等
    に、計り知れないショックを与えるでしょう。


    「台湾の声」【修正再送】【東京 28 日】台北市長候補・柯文哲氏を励ます会が学生ボランティア募集

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    「台湾の声」【李登輝・台湾元総統】都内で講演 日台の関係強化強調

    【李登輝・台湾元総統】都内で講演 日台の関係強化強調

    日本李登輝友の会メルマガ日台共栄より転載


    1>> 李登輝・台湾元総統:都内で講演 日台の関係強化強調

     2009年から5年ぶり6度目のご来日となった李登輝元総統は、曾文恵夫人らと9月19日に関西国際
    空港に降り立ち、その日、宿泊先のザ・リッツカールトン大阪にて記者会見を開いて日本版・台湾
    関係法の制定などに言及されました。翌20日には大阪府立国際会議場(グランキューブ大阪)で講
    演会に臨まれました。お陰様で会場には1,661人も入り、まさに壮観の一言。

     昨日は11時50分、新大阪駅発の東海道新幹線のぞみ224号(最新車両「N700A」)で随行報道陣
    などと東京入りされました。東京駅では本会会員などが日の丸や緑台湾旗の小旗を振って歓迎、李
    登輝元総統は歓迎の人々と握手しながら車に乗り込まれホテルへ。その模様を毎日新聞が写真とと
    もに伝えていますので下記にご紹介します。

     午後6時から大手町サンケイプラザにて開かれた講演会には定員の600人が参加、まさに立錐の余
    地もないほどでした。10台以上のテレビカメラが立ち並ぶなか「これからの世界と日本」と題して
    講演されましたが、特に「人類と平和」に力点を置かれて話されました。

     大阪講演の模様はNHKニュース、東京講演の模様は産経新聞から別途、ご紹介いたします。

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    李登輝・台湾元総統:都内で講演 日台の関係強化強調
    【毎日新聞:2014年09月22日 東京朝刊】

    http://mainichi.jp/shimen/news/20140922ddm007030071000c.html
    写真:JR東京駅に到着し、市民の歓迎を受ける台湾の李登輝元総統(前右)=21日、鈴木玲子撮影

     来日中の台湾の李登輝元総統は21日、東京都内で講演し、日本に対して「戦力保持は、すなわち
    戦争をすることではない。混沌(こんとん)とした国際社会の中で自分の身を守るためには戦力の
    保持が必要だ」と訴えた。さらに「日本の改革が東アジアの安定と平和につながる」などと主張し
    「日本と台湾は運命共同体」と関係強化を呼びかけた。

     講演に先立ち、李氏は新幹線で大阪から東京に移動し、車内で新幹線のサービスの良さなどを指
    摘。新幹線技術を導入している台湾の高速鉄道について「台湾にもまだまだ日本に学ぶべきところ
    がある」と話した。【鈴木玲子、林哲平】

    ————————————————————————————————————————
    2>> 李登輝元総統の大阪と東京講演は大盛況

    台湾元総統 日本の集団的自衛権を歓迎
    【NHKニュース:9月21日 】

     5年ぶりに日本を訪問している台湾の李登輝元総統は20日に大阪で講演し、日本政府が閣議決定
    した集団的自衛権の行使容認について、「中国は軽率な行動に出られなくなり、地域の安定に寄与
    する」と述べて歓迎しました。

     19日から5年ぶりに来日している台湾の李登輝元総統は、20日に大阪で講演を行い、およそ1600
    人の聴衆を前に、アメリカは経済力の低下から単独で世界の主導的な役割を果たす力を失っている
    と主張しました。

     一方で、存在感を増している中国については「役人の腐敗や信じられないほどの環境汚染など、
    とても国際社会での責任ある役割を任せられない」と批判するとともに、軍事力の強化や、南シナ
    海などの領有権を巡る強硬な姿勢に強い危機感を示しました。

     そして、日米同盟を強固なものにする必要性を訴え、日本政府が閣議決定した集団的自衛権の行
    使容認について、「中国は軽率な行動に出られなくなり、地域の安定に寄与する」と述べ、中国軍
    の動きをけん制する効果が期待できるとして歓迎しました。

     さらに李元総統は、台湾を含む東アジアの平和のためにも「日本は憲法を改正して、真の自立し
    た国家となるべきだ」と述べました。

    -----------------------------------------------------------------------------------------
    「安倍首相の活躍に期待」李登輝氏東京講演
    【産経新聞:2014年9月21日】

    http://sankei.jp.msn.com/world/news/140921/chn14092122440004-n1.htm
    写真:来日し講演する台湾の李登輝元総統=21日、東京都千代田区の大手町サンケイプラザ(蔵賢斗撮影)

     来日中の台湾の李登輝元総統(91)は21日、東京都内の「大手町サンケイプラザ」で講演し、日
    本の集団的自衛権の行使容認は日米同盟を強固にするものだとして、「決断した安倍晋三首相に心
    から敬意を表したい」と語った。

     李氏は「くしくも今日は安倍首相の60歳の誕生日だ。さらなる活躍を台湾から期待している」と
    安倍首相にエールを送った。

     李氏は「国際政治では力の均衡は無視できず、武力の必要性は排除できない」と防衛体制強化の
    必要を強調。1996年に台湾で初めて行われた総統直接選挙に際し、中国が弾道ミサイルの発射など
    で威嚇したことを振り返り、「私が強い信念と手段をもって対抗したからこそ、民主選挙が実現し
    た」と述べ、安全保障を確保する上で政治指導者の決断力が重要だと指摘した。

     その上で、重ねて日本に憲法改正による「自立」を要求。「それが結果的に東アジアの平和と安
    定につながり、日本と台湾にさらに良い関係をもたらす」と訴えた。

     李氏は同日、大阪から東京へ東海道新幹線の最新車両「N700A」で移動した。李氏は乗り心地
    は「非常にいい」と語った。(田中靖人)

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    3>> 李登輝元総統は明日から北海道をご訪問

     李登輝元総統は明日(9月23日)から北海道を訪問されます。曾文恵夫人やご長女の李安娜
    (り・あんな)さん、ご次女の李安[女尼](り・あんに)さんと小樽方面にもお出掛けになる予定
    です。

     また、和牛の飼育状況も視察される予定です。実は、台湾では牛を農業で使っていた記憶が未だ
    残っているため和牛飼育があまり盛んでないそうです。しかし、農業経済を専門とする李元総統に
    は何とか台湾で和牛飼育を盛んにして台湾の牧畜産業を発展させたいという希望をお持ちで、日本
    と和牛飼育の技術交流をできないかとお考えです。そのため、実際の牧場を視察して今後につなげ
    たいそうです。

     ただ、北海道はプライベートなご訪問とされていて、大阪や東京のような歓迎はできず、取材対
    象ともなっていません。

     李登輝元総統ご自身、これまで曾文恵夫人、孫娘の李坤儀さんと来日されたことはありますが、
    ご家族と一緒に来日されるのは初めてで、北海道を訪れるのも初めてだそうです。ご家族でゆっく
    りと北海道の秋を満喫いただきたいものです。ご理解とご協力のほどお願い申し上げます。




    『台湾の声』http://www.emaga.com/info/3407.html

    「台湾の声」【 AC 論説】愚者も一票、賢者も一票

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    「台湾の声」【本日日光市講演】未来を担う若者の声〜台湾ひまわり学生運動〜/台湾語講座

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    「台湾の声」【楠木正成の統率力第 16 回】敵の「返り忠」工作を逆手に取る         

    【楠木正成の統率力第16回】 敵の「返り忠」工作を逆手に取る
             

    家村 和幸


    ▽ ごあいさつ

     こんにちは。日本兵法研究会会長の家村です。

    前回に引き続き、敵の返り忠(裏切りを
    促す謀略)への対応策についての楠木正成と
    足利高氏・赤松円心との問答をご紹介いたします。

     今回は、楠木正成が千早城外の
    賀名生(あなう=現在の奈良県五條市にある
    丹生川下流沿いの谷)の奥にある観心寺に
    極秘のうちに隠し置いた別働隊(注)が活躍します。

     それでは、本題に入りましょう。

     (注)詳しくは、第13回掲載文「千早における
    楠木の諜報活動」をご参照下さい。
    http://okigunnji.com/nankoleader/category2/entry16.html


    【第16回】 敵の「返り忠」工作を逆手に取る

     (「太平記秘伝理尽鈔巻第七 千剣破(ちはや)城軍の事」より)


    ▽ 敵将・金沢右馬助の謀を封じる

     楠木正成の郎従である早瀬吉太に対する
    足利高氏の「返り忠」工作が失敗した話の
    ついでに足利尊氏が言った。

     「さて、その後の夜討ちこそ、見事に謀られてしまいましたな。」

     それを聞いた赤松円心も、「ほう、是非とも
    お聞かせ願いたいものです」と言ったので、
    正成は語り始めた。

     「長くなりますが、お話いたしましょう。

     正成の知る限りでは、千早城を攻めていた
    敵将の金沢右馬助殿は、謀を廻らして、ややも
    すれば城に様々の困難なことをもたらしてこられました。
    そこで、こうした謀の手立て(作戦)を止めさせよう
    として、観心寺の別働隊長・和田七郎正氏のもとに
    軍使を遣わして、このことを相談しました。

     その結果、弟の七郎は別働隊の木沢平次・
    日井(ひのい)小藤太という二人の兵に、『吉野(大塔宮方)
    の落人であるが、今は商売をする者』との触れ込み
    で商人になりすまし、敵陣のあちらこちらに往行させ、
    さらには金沢殿の陣の近くに住むように、と命じました。

     数日後に金沢殿の家の子、岩城右近助という者
    に味方になるように誘われた木沢と日井は、金沢殿
    に面談して申しました。

     『城の有力な将の一人である恩地左近太郎の
    下へ、密かに参じて寝返りの勧めを告げましょう。』

     これに対して、金沢殿が『いかにして城へ入る
    ことができるか』と問うたので、両人は答えました。

     『必ず入れる方法がございます。大塔宮の
    令旨(命令書)を一通作って賜るようにしましょう。
    これを持って参るのです。そうして、正成に参会して、
    楠木には宮の仰せを談じ、恩地殿にこの寝返りの
    勧めを申しましょう』

     こうして金沢に信頼された両人は、城に来ることになりました。


    ▽ 恩地、「返り忠」を演じる

     千早城内に入った両人は恩地の役所には
    行かず、直ぐに正成のもとに来て、先ずは懐かしさ
    に涙を流して睦まじげでありました。

     そして、この謀について語っていると、正成は
    恩地を呼んでこのことを密談してから、木沢・日井
    の両人を帰しました。その際、両人が恩地の言葉
    として、金沢殿に対し次のように伝えることにいたしました。

     『仰せのごとく千早城は、日本国中に味方の
    無い城であるからには、やがては落城すること
    疑いなしと思いながらも、ただ今まで主と頼みに
    してきた正成を捨てることができなかっただけ
    でございます。それ故、この度の仰せは誠に
    ありがたいものでございます。

     これで楠木の跡継ぎが絶えるようなことに
    なれば、恩地家の数代にわたる義理であれば
    こそ、先祖代々に対する義理も果たせぬこと。
    なんとしても金沢殿の仰せに随わねばなりません。

     もしも、国中の武家を敵に回した無謀な正成と
    いう男一人が不義の者だといたしますれば、彼が
    亡びて後も、その子孫が楠木の家を御立てて
    いこうというのであれば、家の為は末代、正成に
    対しては一代の恩義にございますれば、家の
    存続を重んじて、何としても御心遣いに従うこと
    と致しましょう。』

     そして、この旨を恩地に自筆で書かせました。
    これを受け取った木沢・日井の両人は、正成の
    令旨に対する受取状も身に帯びて城を出たのです。


    ▽ 敵の要求に応じて長谷平九郎を人質に差し出す

     恩地からの書状を受けた幕府方の諸大将は、
    密かに会議をして決定しました。

     『正成一人さえ討ち取ることができれば、御家の
    事は恩地が要求するとおりにしてやろう。』

     これに対して(木沢・日井)両人が、

     『神や仏に御誓いの文言が無いのであれば、
    恩地殿は、決して誠意があるとは思われません。
    約束を取りに参りましょう』

     と言ったので、諸大将は再び密談して、誓いの詞
    について書き加えました。この恩地への誓文を身に
    帯び、また宮の令旨を作って城中に入ってきました。

     恩地は届けられた書状を開かずに、両人を連れて
    正成とともにこれを見ると、

     『六箇条の希望条件の内、人質の事(恩地側
    から人質を出さないという条件)は、いかにも
    受け容れがたいことである』

     とありました。敵も以前の早瀬に対する「返り忠」
    工作の失敗に懲りて、

     『人質が無いならば、恩地殿を城内に入れることはできない』

     と書いてある。そこで正成は、力量が人に勝れて
    早業にも賢い長谷平九郎という者を恩地の弟と
    称して差し出すことにいたしました。この男の力量は、
    普通の五人十人とは比較にもならないほど勝れて
    おりましたが、これで敵陣に入るのは木沢・日井の
    両人に城兵である長谷を併せて3人となりました。

     長谷は何の異義も唱えないで、『しかと承りました。
    御意のままに随いましょう』と云うので、合図など
    その後の様々なことを打ち合わせて、長谷を遣わしました。


    ▽ 恩地との約束により金沢は少数精鋭で襲撃

     長谷を人質として手に入れた金沢は、宗徒の一族
    8人、屈強の侍32人を忍ばせて、恩地の役所に
    遣わせました。このような小勢であったのは、

     『大勢ではかえって見破られる。衆を当てにせず、
    少数精鋭であたれば、恩地が正成に腹を切らせましょう』

     との金沢と恩地との約束があったからです。

     それのみならず、『当座の引出物である』として、
    金剣三振り、黄金三百両、白銀千両が恩地に
    届けられました。しかし、恩地は

     『これらは、この間の苦労をなされた郎従の方々にお与えください』

     と云って受け取りませんでした。そして、城のきり岸
    に石弓を多数張り、大木を崩し懸けようとして
    待ち構えていたのです。


    ▽ 金沢の襲撃隊と幕府軍をだまし討ち

     そうして、金沢の襲撃勢40人に『恩地勢が楠木の
    役所を襲撃するので、すぐ後ろの櫓を占領していただきたい』
    と告げ、案内者二人を添え、合言葉を定めて連れて行きました。

     定めていた時刻になると、表からは恩地の兵が
    切り入るまねをし始めました。そこで、40人の兵が
    恩地の兵に劣るなとばかりに櫓に上ろうとする所を、
    楠木勢が上から散々に射伏せ、切り伏せました。
    そこへ『恩地の勢が通るぞ』と(楠木軍との同士討ち
    をさけるために)叫びながら駆けつけ、金沢の襲撃隊
    を前後から討ち取ったので、40人の兵は一人残らず、
    一箇所で戦死しました。

     その後、城内に合図の鐘を鳴らし、鬨(とき)の声を発しました。

     この鐘は、幕府側には「楠木を討ち取った(襲撃成功)」
    という偽りの合図であると同時に、長谷には「脱出せよ」
    という合図でした。そうとは知らない幕府軍の寄手は、
    これを聞いて数万が雲霞の如く城へ攻め上って来ました。
    これに紛れて、人質である長谷の警護に付き添っていた
    12人の侍が、城へ攻め寄せる軍勢に気を取られている
    間に、かねて用意していた楠木の兵8人が労せずに
    入り込み、12人の侍をひたひたと切り回ったのです。

     『何事だ』という間もなく、長谷もその場で立ち上がり、
    太刀を手に取って切り回ると、6人を切り伏せ、その他
    の多くを負傷させて、木沢・日井の両人・楠木の兵8人・
    長谷、合わせて11人がうち連れて姿をくらましたのです。

     このことも知らず、寄手が我先にと攻め上りながら、
    切り岸の下まで到着したところを、大木・大石を次々に
    投げかけ、散々に射ったので、将棋倒しのように崩れて、
    四方の谷は死人で埋もれました。これより後、敵は
    千早城への返り忠の謀略を一切止めてしまったのです。」

     正成がこのように語ったのを聞いた円心は、「実に
    あっぱれな謀でありますな・・・」と深く感心したのであった。


    (「敵の「返り忠」工作を逆手に取る」終り)



    (以下次号)


    (いえむら・かずゆき)

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    ● 著者略歴

    家村和幸 (いえむら かずゆき)
    1961年神奈川県生まれ。元陸上自衛官(二等陸佐)。
    昭和36年神奈川県生まれ。聖光学院高等学校卒業後、
    昭和55年、二等陸士で入隊、第10普通科連隊にて陸士長
    まで小銃手として奉職。昭和57年、防衛大学校に入学、
    国際関係論を専攻。卒業後は第72戦車連隊にて戦車小隊長、
    情報幹部、運用訓練幹部を拝命。
    その後、指揮幕僚課程、中部方面総監部兵站幕僚、
    戦車中隊長、陸上幕僚監部留学担当幕僚、第6偵察隊長、
    幹部学校選抜試験班長、同校戦術教官、研究本部教育
    訓練担当研究員を歴任し、平成22年10月退官。

    現在、日本兵法研究会会長。

    http://heiho-ken.sakura.ne.jp/


    著書に

    『真実の日本戦史』
    ⇒ http://tinyurl.com/3mlvdje

    『名将に学ぶ 世界の戦術』
    ⇒ http://tinyurl.com/3fvjmab

    『真実の「日本戦史」戦国武将編』
    ⇒ http://tinyurl.com/27nvd65

    『闘戦経(とうせんきょう)─武士道精神の原点を読み解く─』
    ⇒ http://tinyurl.com/6s4cgvv

    『兵法の天才 楠木正成を読む (河陽兵庫之記・現代語訳) 』
    ⇒ http://okigunnji.com/1tan/lc/iemurananko.html

    がある。


    【過去の連載】いまでもメルマガで読めます。

    ●本土決戦準備の真実ー日本陸軍はなぜ水際撃滅に帰結したのか(全25回)
    http://okigunnji.com/1tan/lc/iemurahondo.html

    ●戦う日本人の兵法 闘戦経(全12回)
    http://okigunnji.com/1tan/lc/tosenmm.html



    《日本兵法研究会主催イベントのご案内》

    【第20回 軍事評論家・佐藤守の国防講座】

     演題 東アジア情勢と北朝鮮の動き 〜金王朝の隠された真実から〜

     日時 平成26年9月21日(日)13時00分〜15時30分(開場12時30分)

     場所 靖国会館 2階 偕行の間

     参加費 一般 1,000円  会員 500円  高校生以下 無料


    【第18回 家村中佐の兵法講座 −楠流兵法と武士道精神−】

     演題 『太平記秘伝理尽鈔』を読む(その7:湊川の戦・前段)

     日時 平成26年10月12日(日)13時00分〜15時30分(開場12時30分)

     場所 靖国会館 2階 田安の間

     参加費 一般 1,000円  会員 500円  高校生以下 無料


     お申込:MAIL info@heiho-ken.sakura.ne.jp
         FAX 03-3389-6278
         件名「国防講座」又は「兵法講座」にて、ご連絡ください。





    ご意見・ご感想は、このURLからお届けください。



    http://okigunnji.com/1tan/lc/toiawase.html




    『台湾の声』http://www.emaga.com/info/3407.html

    「台湾の声」【 27 大阪、 28 東京】台北市長候補者・柯文哲氏を励ます会

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    2014年9月19日金曜日

    「台湾の声」【本日】李登輝元総統が本日から来日! 大阪と東京で歓迎できます!

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    「台湾の声」【 NEWS 】ひまわり学生運動の陳瑞光君交通事故死

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    「台湾の声」【書評】楊海英『凶暴国家中国の正体』(扶桑社新書)

    【書評】楊海英『凶暴国家 中国の正体』(扶桑社新書)

    「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」より転載


    中国人に支配され、差別され続けるモンゴルの悲しい真実
    いつしかウィグル人の反旗が中国崩壊の突破口を開くであろう


             宮崎正弘

    日本は尖閣諸島を中国に奪われる危機に瀕している。
    しかし小さな島嶼の話ではない。モンゴルは国を三分割され、「南モンゴル」はまんまと凶暴中国に強奪されてしまったのだ。

    いまの中国内蒙古省の大半が、もともとの遊牧民モンゴルの南方領域である。
    本書は、その南モンゴルに焦点をあてて、やさしく歴史的な経緯を解説したモンゴル問題の入門書である。

    著者の楊海英氏には大著『墓標なき草原』(司馬遼太郎賞)があるが、上下二巻の浩瀚本のうえ、悲しくて読み進むことあたわず、拙宅の書棚に二年あまりのツンドク状態が続いている。

    三年ほどまえの秋だった。評者(宮崎正弘)は中国の不動産バブル取材のため内蒙古省オルダスと、その南郊外に広がる百万都市カンバシにいた。カンバシは典型の幽霊都市で百万人の都市ができたが、住民は二万八千しかおらず、ゴーストシティとして世界のマスコミが特集した。

    拙著でも写真入りで何回か取り上げたが、今回はその話ではない。
    そのカンバシから南へ行くと砂漠の高原に『チンギスハーン陵墓』(中国語では「成陵」という)がある。

    これを『中国の英雄』と改ざんして、堂々たる博物館にしている。まったく中国人のやり方は歴史の客観性、科学的検証という重要な視点はどうでもよいことなのだ。その見本である。

    このチーギスハーン陵墓は、内蒙古省の奥地、砂漠の大地にたつというのに結構、遠距離をとばしてくる観光客が多い。驚き桃の木である。
    宮脇淳子氏によれば、これは偽物。それにしても、なぜモンゴル人の英雄が「中国の英雄」に早変わりし、中華民族の象徴たりうるのか。

    モンゴル人は失笑を禁じ得ず、『中国人は本当に恥知らずの民族だ』と言うのである(本書204p。写真もある)。
    評者も現地で見学した。

    そして、そのときオルダスから雇用したタクシーの、漢族の運転手に聴いたのだ。

    「モンゴル人のチンギスハーンがなぜ中国人の英雄なのか。あなた方は異民族でも支配者を中華民族に同化させてしまうのか?」。
    これに対して、

    「チンギスハーンは中国の英雄であり、われわれ漢族も同じ中華民族だから称えるのですよ」と教科書的な回答があった。

    さて本書は簡単な設問からはいっていく。
    「なぜ、中国にモンゴル人がいるのでしょうか」。
    それは『歴史的にモンゴル人が以前から住んでいた地域の一部が、中国人によって占領され、無理やり中国の領土に組みいれたため』だ。

    だから日本に於ける学者議論のように「『ウィグルやモンゴル、チベットなどは、中国の国内問題であって、他の国が口を出すのは内政干渉である』という中国政府の主張は、歴史的にもまったくの誤りである」(84p)

    このやるせなさを深く体験したのは楊氏がウランバートルを訪問したときだった。
    「空港に降りたって途端、独立とはこんなにも素晴らしいことかと感じた。(中略)モンゴル人がモンゴル語を話し、何処へ行くにも、小屋ひとつ建てるのにも他人の顔色を窺う必要がない。どんなに貧乏でも、国連にモンゴルの旗がはためき、安倍晋三首相を始め各区に要人も訪問する」ではないか。

    したがって「少数民族の人たちの心の中に、そうして独立、自治への欲求が根本にある以上、経済開発と暴力による抑圧といった現在の中国政府の手法では、問題が解決する筈がありません」。

    そしてモンゴル民族再興の動きは『文化大革命のよる大虐殺を経験して、中国に絶望した青年らは欧米に渡り、世界のモンゴル学の中枢を担うようになりました。1980年代からはさらに大勢の若者が海外に拠点を移しました。今日、日本でも一万人近いモンゴル人が学び(中略)、同胞が中国に弾圧されている実態を訴え続けている』(191p)
    近未来の理想は『日本、モンゴル、トルコの三国同盟』だと主唱する楊氏は、中国のウィグル問題が次の時代の扉を開くであろうと予測している。

    新書版とはいえ、問題点をすべて網羅し、解説には一行の無駄もなく、よく整理されている。






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    「台湾の声」【 AC 通信】正論と煽動は正邪の戦い

    【AC通信】正論と煽動は正邪の戦い

              アンディ チャン

    台湾の民進党は「台湾独立では選挙で得票できない」と勝手に決め
    て独立主張を止めた。しかし、台湾の言論や報道を見ると、台湾人
    は中国人でない、中国の統一に反対、親中路線反対が大勢である。
    なぜ台湾独立は得票できないと決めたのか、どんな根拠があるのか。

    台湾独立は台湾人のアイデンティティを鼓舞することから始めるべ
    きだ。人民が台湾アイデンティティ、独立意識を持たなければ独立
    はできない。台湾人は既に台湾人は中国人と違うと宣言している。
    台湾アイデンティティを堂々と主張する候補者が当選すべきである。
    独立を止める民進党の言論はスパイの煽動の結果である。

    日本では集団的自衛権を主張する候補者が当選すべきなのに、日本
    のメディアは賛否半々だ。自国防衛は当然の権利である。自衛権に
    反対する主張は「中国の反対」と言う曖昧な恐怖心から来ている。

    なぜ中国を恐れるかと言えば、防衛力が無いからである。防衛権を
    明確にすることに反対なんておかしな話だ。トゲを抜かれたハリネ
    ズミは存在しない。

    ●愛国アイデンティティを選挙スローガンに

    正論が煽動に負けている。メディアが中国恐怖を煽動するからであ
    る。台湾でも日本でも、メディアは中国がどんな発言をしたと報道
    し、中国を怒らせるなと結論付ける。中国の恫喝に萎縮して正論に
    反対している。

    中国の怒りを心配するより、自分の国を愛することが大切だ。選挙
    で愛国心、愛国心をスローガンにすれば国民が賛成し当選するはず
    だ。政治家は国民の意見を満足させるべきである。

    夏目漱石の「吾輩は猫である」に「大和魂!と叫んで日本人が肺病
    病みのような咳をした」と言うくだりがある。今の日本人に大和魂
    とは何かと聞いたら、なんと答えるだろう。

    台湾人は中国人が嫌い、中華民国が嫌いだ。それなのに「我愛台湾、
    我有台湾心」と叫ぶ候補者は居ない。台湾独立に欠かせないのは台
    湾心だが、「台湾心」をスローガンにする候補者は居ない。民進党は
    中国に買収され、中国恐怖症に罹っている。

    ●外国の言論を気にするな

    中国は台湾併呑の野心を棄てないから台湾独立を主張すれば中国は
    当然反対する。日本では集団的自衛権を主張したら中国は当然反対
    する。集団的自衛権は中国に不利だからである。

    中国の反対は中国にとって当然だが、日本人や台湾人が中国に遠慮
    すべきではない。中国の反対を心配するより、自分の国益を主張す
    るリーダーが大切だ。外国の反対を心配すれば何も出来ない。「大和
    魂」も「台湾心」も当然の主張である。

    中国の言論を台湾や日本が重視するのは自分が弱いから、当然ある
    べき愛国心を言えないのだ。中国人は有利なことなら嘘でもハッタ
    リでも不合理でも構わず公言して憚らない。対する日本人や台湾人
    は、中国の恫喝に臆して愛国心の主張が出来ない。

    中国のウソをウソだと公開批判すればウソが通らなくなる。手品の
    トリックを公開すれば手品は効力を失う。

    トリックを暴く効果的手段は「中国の公式発表はすべてウソだ、中
    国は信用できない」と批判することだ。中国の尖閣主張はウソだ、
    南沙諸島、西沙諸島の主張はウソだ、中国は何もかも信用できない
    と主張を続ければ中国はウソをいえなくなる。ウソと知りながら沈
    黙している(米国もそうだ)から中国がウソを言い続けるのである。

    ●国民の関心事を選挙スローガンにせよ

    今の日本や台湾で、一番嫌いな国はどこかと聞けば誰だって中国と
    答える。中国が嫌いなら政府が国家の尊厳を持って対応せよと国民
    は考えるはずだ。反中国こそ最良のスローガンで、国を挙げて言う
    うべきである。

    中国を嫌悪する立場をハッキリさせるのが政治である。中国の反対
    を恐れて何もせず現状維持という政策は、萎縮した感情を顕わにし
    て正論を言わない、中国と対等に付き合えないことである。

    民進党は恐中病にかかっているから卑屈な態度を維持し、中国が言
    わなくても中国の思惑を忖度して親中路線を取る。台湾人民は既に
    民進党に批判的である。これで選挙に勝てるはずがない。

    台湾人は民進党を見捨ててハッキリと台湾独立を主張する運動を推
    進すべきである。ヒマワリ学運の学生たちは「私は台湾人だ、私は
    台湾独立を主張する」と書いたスローガンや台湾独立の旗を掲げて
    町を歩いている。これが台湾の現状である。民進党が民衆の支持を
    失うのは当然だ。




    『台湾の声』http://www.emaga.com/info/3407.html

    「台湾の声」【日光講演】はんこ作家 ayaco 氏「芸術や建築を活用した観光地づくり in 台湾」【 9 月 27 日】

    「台湾の声」【日光講演】はんこ作家ayaco氏「芸術や建築を活用した観光地づくりin 台湾」【9月27日】

    国際理解カレッジ【台湾編】

     芸術や建築を活用した観光地づくりin 台湾

    ○期日:平成26年(2014年)9月27日(土)

    ○時間:午後2時から午後4時まで

    ○場所:日光市役所 本庁舎 正庁 (日光市今市本町1番地)

    ○講師:ayaco氏(はんこ作家)http://heppy.exblog.jp/

    ○受講料:無料

    ○申込み:日光市観光交流課へ電話(TEL:0288-21-5196)



    転載者:『台湾の声』http://www.emaga.com/info/3407.html

    2014.9.16 16:00


    「台湾の声」【概要説明文と目次】「日本は大東亜戦争に勝っていた」

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    「台湾の声」【 9 月 20 日】【日光市】【講演】未来を担う若者の声〜台湾ひまわり学生運動〜/台湾語講座

    「台湾の声」【9月20日】【日光市】【講演】未来を担う若者の声〜台湾ひまわり学生運動〜/台湾語講座
    ---

    SUNFLOWER MOVEMENT TAIWAN 太陽花學運

    日光市 国際理解カレッジ【台湾編】
    未来を担う若者の声 〜台湾ひまわり学生運動〜
    選択を迫られている台湾社会の現状や台湾が歩んできた民主化の歴史と併せてお話頂きます

    期日:平成26年(2014年)9月20日(土)
    時間:午後3時から午後5時まで
    場所:日光市役所 第4庁舎第1・2会議室(日光市今市本町1番地)
    講師:多田 恵氏(桜美林大学講師)
    受講料:無料
    申込み:日光市観光交流課へ電話(0288-21-5196)

    ---
    日光市 国際理解カレッジ【台湾編】
    旅行会話手帖(台湾語講座)

    期日:平成26年(2014年)10月4・18・25日、11月1日
    ※全4回、10月11日を除く毎週土曜日
    時間:午後1時30分から午後3時30分
    会場:日光市役所 本庁舎 正庁(日光市今市本町1番地)
    講師:多田 恵氏(桜美林大学講師)
    受講料:市内の方1,000円 市外の方2,000円
    申込み:日光市観光交流課へ電話(0288-21-5196)
    ---

    『台湾の声』http://www.emaga.com/info/3407.html

    2014.9.15 09:00


    「台湾の声」【廃刊を】「朝日新聞を糺す国民会議」を結成

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    「台湾の声」【速報】台湾独立建国聯盟 2014 年世界中央委員会大会声明

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    「台湾の声」【楠木正成の統率力第 15 回】敵の夜討ちと返り忠を防ぐ 

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    「台湾の声」【読者便り】日本の勝利と真実の歴史

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    「台湾の声」【奈良天理】「台湾平埔族 (=?ISO-2022-JP?B?GyRCJFgkJCRbJD4kLxsoQg==?=) のものがたり—歴史の流れと生活文化の記憶—」

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    「台湾の声」【王明理・台湾独立建国聯盟日本本部委員長】台湾の候補者たちへの御支援を

    【王明理・台湾独立建国聯盟日本本部委員長】台湾の候補者たちへの御支援を

    拝啓

     ようやく凌ぎやすくなって参りましたが、皆様にはお変わりなくお過ごしでしょうか?
    猛暑や記録的な大雨の影響はありませんでしたでしょうか?

    さて、台湾では今年の11月29日に地方統一選挙が予定されています。県長・市長から村長・里長に至るまでの全ての地方自治体の長や議員が選出され、それが、約一年後の総統選挙に少なからぬ影響を及ぼすことになります。特に、首都、台北市長選は、総統選挙の前哨戦とも言われ、単なる市長選以上の重要な意味を持っています。

     次の台湾総統が、引き続き国民党から選ばれれば、台湾は中国との統一への道をさらに進むことになり、もう引き返せなくなるでしょう。今の香港の状況を見れば一目瞭然です。一国二制度や香港人民の自由を尊重するなどという甘い言葉に騙されて、中国の軍門に下った結果、もう二度と自由自治を取り戻せない状況に陥ったのです。チベット、ウイグルの人々の苦しみは決して他人事ではありません。

    日本にとっても、台湾の選挙は、台湾が親日的なパートナーのままであるのか、反日国家になるのかの重大な分かれ目となりますから他人事ではありません。

     台湾独立建国聯盟も、今がまさに正念場と思い定めて、今後なお一層、活動に力を入れ、努力をしていく所存です。台湾が主権独立国として国際的に承認されるには、まずは、しっかりとアイデンティティーを持ち、「台湾」を自分たちの手で経営していくことだと思います。

     台湾の民主制度や自由を決して中国に売り渡したくない、その気持ちは、今年の春の「ひまわり学生運動」の若者達の気持ちと一致するものです。

    そういう意味でも、私たちは、台北市長選に出馬する柯文哲(かぶんてつ)氏を応援しています。柯文哲氏(55歳)は、国際的にも著名な外科医で、台湾大学医学部教授、付属病院外傷医学部主任を務め、人望厚く、若者達からも圧倒的な支持を受けています。柯文哲氏はまさに徒手空拳、台湾のより良き未来を願う人々の思いを受け止めて立ち上がりました。無所属ですが、民進党も協力体制です。

    対する国民党の候補者は、連勝文氏(44歳)です。国民党の重鎮、連戦の息子で、国民党の圧倒的な経済力と、動員力をバックにしていますが、世論調査では、柯文哲氏に大きくリードされています。

    台湾の決定が日本の安全保障にも重要であるのと同様、台湾の人々やマスコミも、日本の姿勢に大きな影響を受けます。台湾にとって、日本は一番信頼でき、頼りにできる国だからです。

    9月には、李登輝先生をはじめ、台南市長の頼清徳氏、台北市長候補の柯文哲氏が来日します。

    どうか、皆様、日本のためにも、台湾のためにも、自由民主主義を大切にする候補者を応援して下さい。国民党に対抗する候補者は、人材が優れていても、資金力が不足しているために苦戦を強いられるのが常です。どうか御支援をよろしくお願い致します。
    別紙に、9月の講演会、懇親会などの予定をまとめましたので、御覧下さい。

    どうぞ今後とも聯盟の活動にご支援下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。

    敬具
            2014年9月吉日
                             台湾独立建国聯盟日本本部委員長
                                 王 明理      
                  9月の講演予定






    ————————————————————————————————————————
    9月13日(土) 一青妙氏を講師に台湾協会が講演会 【締切:9月5日】
    ◆講 師:一青 妙氏(作家、歯科医、女優)*2013「開巻好書奨」受賞
    ◆演 題:「わたしの台南」〜いちばん台湾らしい場所〜
    ◆日 時:平成26年9月13日(土) 午後1時〜3時
    ◆場 所:日本プレスセンター  10階 ホール
          東京都中央区内幸町2-2-1 TEL:03-3580-1581
    ◆ゲスト:頼清徳・台南市長(予定)
    ◆参加費:無料
    ◆申込み: 9月5日(金)迄に台湾協会まで。TEL:03-3200-8116 FAX:03-3200-8180
    ————————————————————————————————————————
    9月13日(土) 頼清徳・台南市長講演会
    ◆日 時:2014年9月13日(土)17:00〜
    ◆会 場:京王プラザホテル  東京都新宿区西新宿2-2-1 TEL:03-3344-0111
    ・第一部:講演会 17:00〜19:00(受付16:00)[会場] 4階 扇
    ・第二部:懇親会 19:00〜21:00 [会場] 44階 ハーモニー
    ◆参加費:講演会のみ:¥1,000 (学生無料)/講演会&懇親会:¥10,000
    ◆申込み:電話/Fax:03-3883-8300(大山青峰) Eメール:jounanganka@ybb.ne.jp
    ————————————————————————————————————————
     李登輝元総統来日講演会 大阪・東京  「これからの世界と日本」(仮題)
    9月20日(土) 大阪18時〜19時30分 大阪府立国際会議場 2階イベントホール 
    9月21日(日) 東京18時〜19時30分 大手町サンケイプラザ 4階 ホール
    ・東京はすでに満員に達し、受付終了しました。
    ・大阪会場申し込みはこちらから https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/vmg3px3v0r5d
    柯文哲氏を励ます会
    9月27日(土)大阪 18時30分〜20時30分 ホテル日航大阪32階 ・講演会と懇親会
    ◆ 参加費20000円
    ◆ 申し込み 締切:9月16日 legal-km@mx5.canvas.ne.jp またはFAX 06-6360-0437(清河事務所)
    9月28日(日)東京 18時〜20時 京王プラザホテル5階 コンコードホール ・懇親会形式
    ◆ 参加費20000円
    ◆ 申し込み 締切9月19日 tehaino@nifty.com  Tel/Fax 0424-22-4604(張信恵)

    *我々の活動、台湾の候補者たちへの御支援をどうぞよろしくお願い致します。
    *銀行口座はこちらです。 三菱東京UFJ銀行 新宿中央支店 普通4803831 
                 口座名義  台湾独立建国連盟日本本部 伊藤文雄








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    「台湾の声」【 AC 論説】 Sino-phobia (中国恐怖症)

    【AC論説】Sino-phobia(中国恐怖症)


     アンディ チャン

    アメリカが中国の南シナ海に於ける勝手な侵略を批判したら、中国
    側は逆に「内政干渉」だとアメリカを攻撃した。アメリカの偵察機
    に中国の戦闘機が異常接近して抗議したら中国側はアメリカの偵察
    機が接近したのだと真っ赤な嘘を吠えた。

    中国は世界の国々と違うケダモノ国家だ。それなのにアメリカを始
    めとする諸国は中国の理不尽な主張を容認し、中国を怒らせるなと
    へりくだった友好政策を取る。諸国の指導者たちは何故こんな馬鹿
    な政策を採る必要があるかと考えたことはないのか。諸国は中国恐
    怖症(シノフォビア)に罹っているのではないか。大いに反省すべ
    きである。中国恐怖症は早急に阻止すべきだ。

    20世紀は諸国が共産主義の浸透、赤のスパイを防ぐことに甚大な努
    力を払ったのだった。21世紀の世界は中国の覇権侵略とシナのスパ
    イ浸透を防ぐことが重要課題となるだろう。

    諸国は中国と断絶しても大きな影響はない。中国と経済交流を中止
    しても大きな影響はない。だが中国は諸国との政治経済交流が絶対
    必要である。諸国は中国の横暴な条件や主張を呑んで国交を続ける
    必要はない。中国と国交を続けるなら中国が世界共通の道徳を守る
    ことを最低条件とすべきである。

    ●台湾の民進党は中国恐怖症

    中華民国は中国と一緒に台湾併呑を図っているが米国は黙視してい
    る。台湾人の政党を名乗る民進党も中国恐怖症に罹っている。民進
    党は人民の独立願望を無視して親中政策を取る。

    民進党の党首・蔡英文の幕僚である姚人多が最近、民進党の抱える
    「五つの困難」を挙げて講演した。

    (1)国民党の「92共識(中国は一つだが、双方の解釈だ違うだけ
    と言う中国と中華民国の勝手な主張)」に反対する主張がない。
    (2)民進党は台湾独立の主張は民衆の票が取れないと断定した。
    民進党は本土路線を採りたい者も居るが、少数派で採れない。
    (3)選挙は金、金とは経済、経済とは中国投資。中国を怒らせて
    はならない。民進党が政権を取っても中国が容認する政策が無い。
    (4)中国が国民党とグルになって選挙に介入するのを防げない。
    だから民進党は選挙に勝てない。
    (5)中国側の提示したメッセージは、民進党執政は中国側が容認
    するものでなければならないと言う一種の黙契が必要と言う。中国
    を怒らせては選挙に勝てないし、民進党独自の政策も出せない。

    この「五つの困難」を読むとわかるように、中国が民進党をコント
    ロールしているのである。民進党は選挙で政権を取りたいが、政権
    を取っても中国の附庸(属国)に変わりはない。民進党は救いが無
    いほど中国恐怖症に犯されている。

    選挙に勝ちたいなら民衆の願望を熟知し、どんな政策があるか民衆
    に知らせるべきなのに、中国の意向を気にしているだけである。人
    民の独立願望に対しては独立では票を取れないと勝手に断定してい
    る。これでは民心が乖離しても当然だが、民進党は台湾人なら必ず
    民進党に投票すると思っている。

    台湾人民は何を望むかと言えば、反併呑、反武力、台湾は中国の領
    土ではないことだ。民進党の言う独立はリップサービスだけで、実
    は独立では票が取れないと断定している。民進党が政権を取っても
    中国は台湾併呑の野心を棄てないから、いずれ併呑だれる。民進党
    はなぜ台湾が最終的に併呑される政治をやるのか。

    ●日本の親中路線

    安倍首相のダイアモンド構想は中国の覇権侵略を防ぐ上で非常に役
    立つと認められてきた。しかし日本の外交部は中国と仲良くしたい、
    中国を怒らせるなという政策を採ってきたと言われている。しかも
    今回の内閣改造では谷垣幹事長、二階総務会長、竹下復興大臣、小
    渕経済産業相、高村副総裁などが親中派であるという外国の報道が
    ある。果たしてそうだろうか。日本は中国恐怖症から抜け出すべき
    である。

    日本の外交部は日本と中国の友好政策を採り続けてきた。しかし異
    常なケダモノ国である中国に対し日本が積極的になる必要はないし、
    中国側にバカにされるだけだ。日本はすべての政策で中国、習近平
    に利することをやめるべきである。

    ●アメリカの親中路線

    オバマは親中だけでなく、シリア問題、イスラム帝国、ウクライナ
    問題、アメリカ記者が斬首された事件など、介入を避け、出兵を拒
    んでいる。このオバカ大統領は世界の笑いものにされても兵力投入
    を拒んでいる。オバマが中国に対し強硬手段を取るとは思えないし、
    中国もそれを見越して領土侵略をやめない。

    アメリカのメディアは親中論文が多勢で、なかには中国に買収され
    たような主張を発表し、台湾を棄てろ、台湾を棄てて中国と仲良く
    しろという論文が多い。アメリカ政府には中国恐怖症に罹った公務
    員もかなり居る。中国から移民した者の中にはスパイがたくさん居
    て、ロビー活動、メディア買収、政界学界買収も明らかである。

    ●シナのスパイは世界の癌

    今では世界各地に中国の移民が多数入り込んでいる。学生も商人も
    普通の移民も居る。中国の人口、13億のうち1億が外国に移住すれ
    ば彼らの中の一部がスパイだとしても大問題である。

    民主と自由がある世界で中国に有利な宣伝を止めることはできない。
    政府、製造会社、研究機関、大学や中学など、各方面に中国人が入
    り込めば、この一部が共産シナの情報員だとしても、民主国家では
    殆ど無制限、勝手に活動できる。「シナのスパイは民主国家の癌」と
    言っても過言ではない。

    20世紀は赤のスパイ、共産主義の浸透を抑止することだった。21世
    紀の大きな課題はどうやってシナのスパイ、中国の覇権浸透を抑え
    るかである。






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    「台湾の声」【映画関連イベント・東京】総舗師の祝宴〜究極のグルメコメディ『祝宴!シェフ』日本公開を記念して〜

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    「台湾の声」【書評】福島香織『中国食品工場のブラックホール』(扶桑社新書)

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    「台湾の声」【文字化け修正】「台湾の主権と公民運動」ー台湾全土に燃え広がるひまわり学生運動

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    「台湾の声」【文字化け修正】【第十回台湾主権記念会】台湾主権声明【漢日文】

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    「台湾の声」【楠木正成の統率力第 14 回】物と人を備えるということ

    【楠木正成の統率力第14回】 物と人を備えるということ
             

                          家村 和幸

     こんにちは。日本兵法研究会会長の家村です。

      『太平記秘伝理尽鈔』には、楠木正成が新田義貞や
    赤松円心、足利高氏らと対談する場面がひんぱんに
    あります。そのほとんどは、元弘の役で鎌倉幕府が
    滅亡して建武の親政となり、官軍側の武将たちが
    京都に詰めていたころに行われたものです。

     そこでは、当時の名将とされる人々との問答を
    通じて、戦術・戦法や指揮・統率などに関する
    楠木正成の考えや思いが遺憾なく述べられており、
    たいへん面白く、かつ学ぶべきことが多々あります。

     そこで、今回から数回にわたり、こうした談議
    のいくつかを紹介してまいります。今回は、
    新田義貞との問答です。

     それでは、本題に入りましょう。


    【第14回】 物と人を備えるということ

     (「太平記秘伝理尽鈔巻第七 千剣破(ちはや)城軍の事」より)


    ▽ 正成、義貞に籠城の資材準備を説く

     世の中が鎮まって後、新田義貞が楠木正成に問うた。

     「千早に籠城された時、楠木殿はどのようにして、
    諸事について不足なく、郎従を扶助し、金銀・米銭
    などを貯えられたのか。」

     これに対し、正成は次のように答えた。

     「私には、生まれつき親が貯えておいた宝物が
    多くありました。また、湯浅の城を攻め落として
    (注:赤坂城を奪還して)からは、和泉・河内にある
    敵の所領を皆、取り集めて郎従たちに与えております。
    その残るところを、多くはありませんが、全て千早
    に備蓄させたのです。

     その時、胡麻・榧(かや=実から上等の植物油が
    取れる)は云うまでもなく、一切の木の実を取らせて
    油とし、よろずの草の若葉を取らせて乾して城に
    貯えました。また、和泉・河内の両国に出向いて
    民屋を収奪した折、食物の類は云うに及ばず、諸事
    籠城の役に立つであろう物は全て取り立てて城に
    籠めました。

     例えば、摂津国中島へ出向いたことがありましたが、
    時は9月17日であったので、あらゆる所の稲を刈り
    取らせて、藁(わら)を捨て置き、馬に負わせ、人夫に
    持たせて、千早に運ばせ、厚さ六寸(約18センチ)の
    槙の板で、長さ二丈八尺(約8.46メートル)、
    横一丈二尺(約3.63メートル)、深さ二間(約3.63メートル)
    に箱を作って、この中に稲を満たしました。また、正成
    が居た家屋の下には、二間の深さに土を掘り、ここに
    およそ駄馬3千余分の炭を埋めましたが、その大方
    は和泉・河内の一年分の取り立て物でございます。

     そうは云えども、正成にはただ今も、我が手下の
    郎従3千8百人、所従(しょじゅう=家来・従者)や
    眷属(けんぞく=一族・親族)およそ2万人おりますが、
    私の備蓄をもって二年は養うことができます。
    そうだからと云って、郎従が自らの蓄えを持たない
    ということはございません。また、郎従につらい
    思いをさせて、私一人が欲深いこともござりませぬ。


    ▽ 十分な蓄えと質素な生活

     また、私の家の子・郎従で、軍(いくさ)に従事
    する者であれば、自分の郎従、所従を一年や
    二年養うだけの蓄えをしていない者はございません。
    それというのも、普段千早に居住する侍は、
    一百人にも過ぎません。それ以外は全て、それぞれ
    自分の領所に居住しております。そうでありますから、
    我が領内に荒れた地があれば、これを開墾し、
    山に樹を植え、村には竹を立たせ、身には麻布の
    粗末な着物を着せ、会合での食事は、二汁三菜
    (ぜいたくでも粗末でもない程度)の外は用いません。
    毎日の食事は一汁二菜、これが正成の通常の食事です。

     家のつくりは、芦ぶきです。それから、馬・物具・在京
    の小袖(注:京都滞在中の武士の衣装。鎌倉時代
    以降、多く表着されるようになる)などは嗜(たしな)み
    として二通り、三通り持たないものはおりません。
    正成は、国において華奢(かしゃ=はで・ぜいたく)な
    ことをしないので、郎従も皆、そうなのです。

     今、在京の武士は幾万騎かおりますが、正成の
    郎従ほどに実に身ぎれいにしているのはおりません。
    この夏も、5百人を召し上らせて京都警護の番を
    務めております。この5百人を残る3千3百人により
    世話をして上京させております。領四十分につき、
    その一つ(=自分の所領から得る収穫の四十分の一)
    を集めて彼らの賄賂(まいない=在京のための費用)
    とします。私も領四十分につき、その一つを出すこと
    は郎従に同じです。」


    ▽ 部下の身分を向上させる

     また、義貞が述べた。

     「その当時、楠木殿は昔から代々にわたり奉公してきた
    中間(ちゅうげん=侍と小者の間の身分)、下部(下男)や
    そのほかに侍(上級武士)たちにも賞禄を与えられる
    ことがなく、しかも新たに無能・無芸の侍たちを召し
    置かれたとうかがっておりますが・・・。」

     それについて、正成が語ったことには、

     「いや、そうではなくて・・・、私はその昔には中間
    や下部まで(身分の低い者たち)5百余人を持って
    おりましたが、その下部を中間にさせ、その中間を
    侍にさせ、所領を持たない侍であれば、夫々に
    所領を与えて領主にさせました。人並みの者は
    このようにいたしました。そして、人より勝れた功績
    が有った者に限って、その功績に随って賞禄を与えたのです。

     こうしたことから、新たには中間か下部としてしか
    召し置かなかったのです。その外は、降参した人、
    縁があってやってきた侍だけでした。

     今また、河内・摂津の国を手に入れましたので、
    それなりに郎従たちにも所領を与えたのでございますぞ。
    (義貞が述べた)当時の下部とは、今の中間、中間は
    侍になっております。そのようなことから、私が
    召し使う侍は、いかにも無作法で、礼儀作法も見苦しく
    ございます。

     しかしながら、これは理にかなったことでしょう。
    主が「体」であれば、郎従は四つの「手足」であると
    さえ云われるものでございます。彼らは正成を頼り
    とし、正成は彼らを頼みとしてこそ、大君の御大事
    にも皆が一丸となって馳(は)せ参じることができたのです。

     ですから、正成が君恩を受けながら、何ゆえに
    郎従を昔の身分のままで置くことができましょうか。
    また、私が大事とするのであれば、彼らは何ゆえ
    それに背くことがありえましょうか。こうした思いから、
    このようにいたしたのでございます」

     とのことであった。

     これを聞いた義貞や(赤松)円心以下の人々は、
    それまでに無いほどの深い感銘を受けたのであった。


    (「物と人を備えるということ」終り)





    (以下次号)


    (いえむら・かずゆき)

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    ● 著者略歴

    家村和幸 (いえむら かずゆき)
    1961年神奈川県生まれ。元陸上自衛官(二等陸佐)。
    昭和36年神奈川県生まれ。聖光学院高等学校卒業後、
    昭和55年、二等陸士で入隊、第10普通科連隊にて陸士長
    まで小銃手として奉職。昭和57年、防衛大学校に入学、
    国際関係論を専攻。卒業後は第72戦車連隊にて戦車小隊長、
    情報幹部、運用訓練幹部を拝命。
    その後、指揮幕僚課程、中部方面総監部兵站幕僚、
    戦車中隊長、陸上幕僚監部留学担当幕僚、第6偵察隊長、
    幹部学校選抜試験班長、同校戦術教官、研究本部教育
    訓練担当研究員を歴任し、平成22年10月退官。

    現在、日本兵法研究会会長。

    http://heiho-ken.sakura.ne.jp/


    著書に

    『真実の日本戦史』
    ⇒ http://tinyurl.com/3mlvdje

    『名将に学ぶ 世界の戦術』
    ⇒ http://tinyurl.com/3fvjmab

    『真実の「日本戦史」戦国武将編』
    ⇒ http://tinyurl.com/27nvd65

    『闘戦経(とうせんきょう)─武士道精神の原点を読み解く─』
    ⇒ http://tinyurl.com/6s4cgvv

    『兵法の天才 楠木正成を読む (河陽兵庫之記・現代語訳) 』
    ⇒ http://okigunnji.com/1tan/lc/iemurananko.html

    がある。


    【過去の連載】いまでもメルマガで読めます。

    ●本土決戦準備の真実ー日本陸軍はなぜ水際撃滅に帰結したのか(全25回)
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    ●戦う日本人の兵法 闘戦経(全12回)
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    《日本兵法研究会主催イベントのご案内》

    【第20回 軍事評論家・佐藤守の国防講座】

     演題 東アジア情勢と北朝鮮の動き 〜金王朝の隠された真実から〜

     日時 平成26年9月21日(日)13時00分〜15時30分(開場12時30分)

     場所 靖国会館 2階 偕行の間

     参加費 一般 1,000円  会員 500円  高校生以下 無料


    【第18回 家村中佐の兵法講座 −楠流兵法と武士道精神−】

     演題 『太平記秘伝理尽鈔』を読む(その7:湊川の戦・前段)

     日時 平成26年10月12日(日)13時00分〜15時30分(開場12時30分)

     場所 靖国会館 2階 田安の間

     参加費 一般 1,000円  会員 500円  高校生以下 無料


     お申込:MAIL info@heiho-ken.sakura.ne.jp
         FAX 03-3389-6278
         件名「国防講座」又は「兵法講座」にて、ご連絡ください。




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    「台湾の声」【第十回台湾主権記念会】台湾主権声明【漢日文】

    【第十回台湾主権記念会】台湾主権声明【漢日文】

    台湾主権声明

    回顧歴史、幾逢関鍵時刻、台湾自然浮出正義的力量与傑出人物来扭転危機。是天祐台湾、也是台湾人的固有的力量。

    1988年、李登輝前総統結集台湾人的良知與文明力量、排除長達半世紀中国国民党的独裁政治、為台湾民主化跨出光輝的一歩。再度印証了台湾人力量的偉大。譲我們感到光栄、驕傲。

    但是爾後、在「中華民国体制下台湾」的民主運作下所謂的政党輪替、譲我們覚得羞恥、失望。奉承中華価値的中国国民党不改其独裁、封建、野蛮、腐敗的体質。台湾的文明力量所培育出的民主進歩党放棄建党崇高的理念、淪為追求政治利益的選挙工具。

    我們十分推崇李登輝前総統所達成的「中華民国体制下台湾民主化
    的偉業、但同時也必須厳粛地指出「中華民国体制下台湾民主化」僅是台湾進化路途中、不可避免的階段性歴史任務、而不是終極目標。

    我們不歯中国国民党的売台
    反動性、也不能苟同在野党座享民主化的成果、護憲、護旗的保守心態。我們期待台湾人再度結集台湾本土的文明與進歩的力量、突破「中華民国体制下台湾民主化」的束縛。 

    基於「台湾主権在台湾人」的歴史上、法理上不可動揺的正当性、我們呼籲愛台的領導人物継続推行所有献身於台湾民主運動的先賢所意指的目標————完成適於自己的国家体制、属於自己的国家図騰、建立自己的国家。 

    2014年9月 7日

    共同声明発表団体(順不同)
    日本台湾医師連合      日本台医人協会
    在日台湾同郷会       在日台湾婦女会
    台湾研究論壇     日本基督教団東京台湾教会
    日本李登輝友の会      日本台湾語言文化協会
    台灣獨立建國聯盟日本本部  台湾之声
     池袋台湾教会        怡友会

    ************************************************************************
    台湾主権声明

    歴史を顧みれば、重要なときに、台湾に正義の力と傑出した人物が現れ、危機から引き戻したことが何度かあった。これは天が台湾を助けたのであり、また台湾人のちからでもある。

    1988年、李登輝前総統が台湾人の良知と文明の力を結集し、半世紀の長きにわたる中国国民党の独裁政治を排除し、台湾民主化の輝かしい一歩を踏み出した。これは台湾人の大きな力を示すもので、我々の誇りである。

    しかし、その後、「中華民国体制の下の台湾」における民主的な運営のもとでの、いわゆる政党交代に我々は失望し、恥ずかしく感じた。中華的価値を奉じる中国国民党がその独裁・封建・野蛮・腐敗の性質を改めず、台湾の文明の力が育てた民主進歩党は建党の崇高な理念を放棄し、政治利益を追求する選挙の機械に堕した。

    我々は李登輝前総統が達成した「中華民国体制の下での台湾の民主化」という偉業を十分に高く評価するものであるが、同時に「中華民国体制の下での台湾の民主化」は台湾の進化の過程に過ぎず、避けることのできない段階的な任務ではあっても、最終的な目標ではないということを厳粛に指摘しなければならない。

    我々は中国国民党の売台および反動的な性質を認めることはできないし、また在野党が何もせずに民主化の成果だけを享受し、護憲、護旗の立場をとるという保守的な態度に同意することもできない。我々は台湾人が再び台湾本土の文明と進歩の力を結集し、「中華民国体制の下での台湾の民主化」の束縛を突破することを望むものである。

    「台湾の主権は台湾人にある」という歴史的、法理的に揺るぐことのない正統性に基づき、台湾を愛するリーダーが、台湾民主運動に献身したすべての先賢が実現しようとした目標を引き続き進めていくことを我々は呼びかける。−すなわち、自(みずか)らに適した国家体制・自らの国家のしるしを完成し、自らの国家を建てることである。


    2014年9月7日

    共同声明発表団体(順不同)
    日本台湾医師連合             日本台医人協会
    在日台湾同郷会              在日台湾婦女会
    台湾研究フォーラム 日本基督教団東京台湾教会
    日本李登輝友の会   日本台湾語言文化協会      台灣獨立建國聯盟日本本部           台湾の声
    池袋台湾教会           怡友会


    ************************************************************************

    『台湾の声』http://www.emaga.com/info/3407.html

    2014.9.7 21:00

    「台湾の声」【西村眞悟の時事通信】共産党の抗日戦争勝利とは笑止千万

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