台湾の声バックナンバーを検索(先頭に検索語を付け加えてください)

説明

  • このブログでは2007.9.22より、主に『台湾の声』のバックナンバーを掲載しています。
  • (このブログ設置以前のものを含む)バックナンバー一覧http://www.geocities.jp/taigu_jp/koe/
  • 未収録の最新の分はこちらhttp://www.emaga.com/bn/bn.cgi?3407をご覧ください。
  • 2014年6月24日火曜日

    「台湾の声」【アンディ・チャン】林志昇の嘘を検証する

    林志昇の嘘を検証する

                      アンディ・チャン

    16日の「台湾の声」に「【告発】呆れた!林志昇集団河村常夫が虚
    偽の宣伝」が掲載された。日本だけでなくこの一ヶ月あまりは林志
    昇の嘘の宣伝が毎日のように入ってくる。台湾でなく日本にも被害
    が及ぶなら徹底検証すべきだ。

    林志昇の活動は以下のように要約される:
    1.2006年米国地方裁判所に米国政府を告訴したが却下された。
    2.2009年米国高等裁判所に上訴したが地方裁所の判決を支持。
    3.最高裁に上訴したが却下された。
    4.国際法に依れば台湾は天皇陛下の神聖不可分の領土と主張。
    5.台湾民政府を組織したが2013年に分裂。
    6.分裂した仲間が台湾民政府とは別に米国台湾政府を創った。

    ●林志昇の訴訟と主張

    2006年10月、林志昇は米国地方裁判所に米政府を告訴した。
    (A)日本はサンフランシスコ平和条約第2条bで台湾澎湖の主権を
    放棄したが、台湾澎湖はSFPTが発効するまで日本領土だった。
    (B)米国は戦後処理の「主要占領国」で台湾にも占領権がある。
    (C)SFPT発効後も占領権は持続している、
    (D)米国は台湾人に米国パスポートを発行すべき。

    この争点は二つある:
    米国は戦後処理の主要占領国で、今も占領権を持つと言う主張は明
    らかに間違いである。SFPT第1条で「日本と連合国の戦争状態は第
    23条の決めるところにより終了し、日本国民の完全な主権を承認す
    る」と書いている。占領状態が継続して居る事実はない。

    米国は主要占領国だから台湾に対しても占領権があると言う主張。
    米軍(GHQ)は台湾に顧問団(Military Assistance Advisory Group:
    MAAG)を派遣したが占領軍ではなかった。MAAGは平和条約締結後に
    解散した。占領権があったと主張しても米国領、領民でもない。パ
    スポート要求は根拠がない。二つとも嘘である。

    ●米国は「主要占領権を持続保有」と言うウソ

    林志昇は米国が「主要占領国」だったことをSFPTの第4条b、第23
    条で証明していると主張するが、これが林志昇の得意とする事実の
    歪曲である。SFPTで主要占領国(Principal Occupying Power)と言
    う名詞が使われたのは第23条a「条約の批准」の一箇所だけである。

    第23条は、「この条約は、日本国を含めて、これに署名する国によ
    って批准されなければならない(以下略)」とある。つまり署名した
    国国が平和条約を批准しなければ効力を発しないと言うことだ。

    米国が45年から52年まで戦後処理の「主要占領国」であったとし
    ても、今でも「占領権」を保持している証拠ではない。林志昇は第
    23条で占領権が持続していると宣伝しているがSFPT第23条「条約
    の発効」にその事実が見当たらない。勝手な解釈と憶測だ。

    第4条b「財産の処理」で(b)日本国は第2条(領土の処分)及
    び第3条(沖縄の信託統治)に掲げる地域のいずれかにある合衆国
    軍政府(United States Military Government)により、またはその指
    令によって行われた(註:過去形)日本国及びその国民の財産の処
    理(註:財産であって領土ではない)の効力を承認する。第4条は
    財産の処理で領土の処分は第2条で決められたものである。

    つまり日本国は戦後45年から52年までの間に連合軍が日本国内及
    び第2、第3条にある地域で「処分した(過去形)」財産の効力を認
    めたが、1952年以降も米占領軍(米国と書いていない)が財産処分
    権を保有しているのではない。無いものをあると宣伝するのは林志
    昇の欺瞞である。たいていの人は条約を詳しく研究しないから林志
    昇が条文を「少し改造」しても騙されてしまう。

    また林志昇は第4条bを取り上げて米国が台湾の財産処理権を持つ
    と言うが事実とは違う。第4条aでは「第2条に掲げる地域にある
    連合国またはその国民の財産は、まだ返還されていない限り、施政
    を行っている当局が現状で返還しなければならない」と明記してあ
    る。つまり台湾澎湖の財産は「施政当局」中華民国政府が返還すべ
    きで米国軍政府は財産処分に関与していない。不利な第2条aを書
    かず第2条bだけで「米国の占領権」を主張するのは詐欺手段だ。

    ●高裁判決文を悪用

    林志昇は米国高裁のブラウン裁判官の判決文で、「台湾は国ではない。
    台湾人は国籍がない。台湾の住民は政治煉獄の中で暮らしている」
    と書いた(つまり判決した)、だから訴訟が却下されても勝ったのだ」
    と主張している。この主張が今でも林志昇グループの主張焦点で、
    彼らは「ブラウン裁判官は台湾人は今でも政治煉獄で暮らしている」
    と判決したと言う。判決文を読めば事実ではないとわかる。

    ブラウン裁判官は判決の序文で「台湾人…云々」と書き、原告のこ
    の主張が訴訟の要点であるとを紹介したに過ぎない。判決文を読め
    ばブラン裁判官が「台湾人…云々」を認めた判決をした箇所はない。
    裁判官が台湾人の主張を認めたから、訴訟が却下されても勝ったと
    主張するのは嘘である。

    判決文の最後に「原告側は、台湾人がフィリッピン人と同じく米国
    に永久忠誠を誓ったから米国国民と同等の権利を有する」と主張す
    るのは不当である」と判決した。つまり米国の判決の後、林志昇
    グループが「天皇陛下に忠誠を示す天皇誕生日祝賀団」を作っても
    日本国籍を取得する権利はないのである。

    ●台湾は天皇陛下の神聖不可分の領土

    米国の訴訟が不発に終わったあと、林志昇は「国際法に依れば戦争
    で領土の処分は出来ない。明治憲法に依れば台湾は天皇の神聖不可
    分の領土である。日本政府がSFPTで台湾の主権を放棄しても天皇の
    権利は存在する」と主張しだした。米国のパスポートが取れなかっ
    たから国際法を振りかざして天皇の領土権を主張している。

    では林志昇はアメリカ人なのか、日本人なのか。この矛盾を説明す
    るため林志昇は台湾は『日属米占』、つまり日本天皇の領土を米国が
    占領していると言うのだ。こんなバカなことを信じる台湾人が居て、
    林志昇は三年連続して12月の天皇誕生日に100人あまりの『天皇
    祝寿団』を組織して宮城でバンザイを叫んでいる。天皇に忠誠を誓
    っても日本国籍を取れるはずがない。詐欺集団と呼ばれるはずだ。

    ●国際法と明治憲法の乱用

    米国の訴訟が失敗したので、国際法、明治憲法、天皇の神聖不可分
    の領土などと言い出したのだ。米国でパスポートを要請したことは
    隠して、今では「米国が承認した」と称する台湾民政府の身分証を
    発行している。

    「国際法に依ればSFPTの領土処分は違法」なら国際法廷に提訴すべ
    きである。「台湾は天皇の神聖不可分領土」なら日本の法廷に提訴
    すべきである。法を論じながら法的手段を取らず、勝手な言論を弄
    して台湾人や日本人を騙すのは「詐欺行為」である。

    林志昇は米国が台湾に大使館を建設し、海兵隊が駐屯することにな
    ったのは米国が台湾の占領国である証拠で、海兵隊の駐屯林志昇の
    台湾民政府を支持する証拠だと宣伝し、騙されて信じる人が居る。
    AITに尋ねればわかる簡単な嘘である。

    また、米国に於ける林志昇の訴訟は却下されたが、台湾の帰属は未
    決だから米国は台湾民政府の成立を支持していると宣伝しているが
    事実ではない。米国は戦後一貫して台湾の占領権が有ると発表した
    事はない。証拠もないことをあるように宣伝しても台湾独立に役立
    つことはない。平和条約や裁判の判決文を勝手に解釈しても台湾人
    を迷わせるだけである。


    「国際法に依ればSFPTの領土処分は違法」なら国際法廷に提訴すべ
    きである。「台湾は天皇の神聖不可分領土」なら日本の法廷に提訴
    すべきである。法を論じながら法的手段を取らず、勝手な言論を弄
    して台湾人や日本人を騙すのは「詐欺行為」である。


    〔AC通信:No.501(2014/06/19)〕

    『台湾の声』http://www.emaga.com/info/3407.html




    0 件のコメント: