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  • 2009年3月25日水曜日

    「台湾の声」【論説】体制外運動の機運が高まる台湾

    【論説】体制外運動の機運が高まる台湾

    (時局コメンタリー〈20090324・1045号〉より転載)

    「台湾の声」編集長 林建良(りんけんりょう)

    ●庶民の不安も無視する馬英九政権は不人気


     58%の得票数で政権を勝ち取った馬英九氏の支持率は28%に低下し、
    不支持が58%となった。また就任当時の8500ポイントの株価指数は49
    00ポイントになり、40%の下落となった。民進党政権当時の2007年での
    平均3.91%の失業率も、2008年は4.14%、2009年の1月は5.3
    1%と更に上昇している。経済の不振には一部グローバル的な金融危機の影
    響もあるが、庶民が抱くそれ以上の不安の根源は、台湾の運命を中国に
    委ねる馬政権の危うい姿勢にある。中国に併合されるのは時間の問題だ
    との不安が日増しに高まっているのだ。だが馬政権はそれを払拭するどこ
    ろか、独裁的な中華色を深めようとしている。民主記念堂に改称された中
    正(蒋介石)記念堂を元に戻すのも、まさにその象徴である。

    ●国民党も民進党も支持されていない


     馬政権の中国一辺倒の政策と裏腹に、独立建国の要求はかつてないほ
    ど高まっている。行政院大陸委員会が2008年10月15日に行った世論調
    査によると、「独立すべき」と考える国民が半数以上に達し、中国と「統一す
    べき」と考える国民はわずか6%に止まった。注目すべきは「速やかに独立
    宣言を」と主張する国民が15%にも達したことで、中国傾斜の姿勢が急進
    的独立派の急増につながっていると見られる。与党国民党の支持率も25%
    前後と低迷しており、野党時代よりも低くなっていた。しかし馬政権に対する
    不満がそのまま民進党への支持につながっているわけではない。それどこ
    ろか、その支持率は国民党以上に低下しており、10%以下の一桁台であ
    る。つまり国民党も民進党も国民から信頼されていないということだ。


    ●体制外運動の起爆剤になるECFA


     3月に来日した蔡英文民進党主席は、政権奪還への強い意思を示したが、
    台湾では冷ややかな反応しかなかった。元々企業との癒着から中国傾斜
    に政策転換したのが民進党なのだ。中華民国体制から脱出しなければ、
    「一つの中国」に束縛されることを8年間の政権担当で充分理解できたはず
    にも関わらず、その熱意もなく、「台湾」の看板を掲げて金儲けに走るだけだ
    った。このように台湾全島で無力感が漂う中、馬英九氏が突如年内に中国
    とECFA(経済協力フレーム協議)を締結すると宣言した。それは台湾を完
    全に中国経済圏に組み込むもので、米紙ワシントンポストも「中国統一の前
    段階」と位置づけたが、国民の不安を頂点まで高めるこの問題が、体制外
    運動の起爆剤になり、中華民国体制の終わりの始まりとなる可能性が高い。
            


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